臭いとプルースト効果

人間は、実際に起こった出来事や物事を判断したり、
記憶したりする時には、五感を活用する事になります。

 

五感というのは、触覚、聴覚、嗅覚、視覚、味覚であり、
どの感覚が優れているのかは、人それぞれですが、
それら五感のうち、最も長くその感覚を記憶できているものは、嗅覚と言われています。

 

あなたも遠い昔に親しんだ香りを久しぶりに嗅ぐと、
その時の光景が思い出される、と言う経験をした事があると思います。

 

例えば、ラベンダーの香りを嗅ぐと、子供の頃過ごした北海道を思い出すとか、
街中でたまたますれ違った女性が、昔付き合っていた女性と同じ香水をつけていて、
その香りを嗅いだ瞬間にその当時の事を思い出したりとか、、、
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有名なところでは、キンモクセイの香りを嗅ぐと、
トイレを思い出す人は多いと思います。
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今はそうでもないと思いますが、
昔はトイレの芳香剤といえばキンモクセイの香りが当たり前でしたからね。

 

私の場合で言うと、夏の時期の雨の降り始め、
乾いた土の砂ぼこりと湿った土の交ざった臭いを嗅ぐと、
小学生の頃、近くの公園で友達と野球をして遊んだ事を思い出します。
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このように嗅覚というのは、記憶と直結して、人の潜在意識に残っていくものです。

 

これはプルースト効果と呼ばれるもので、ある特定の匂いを嗅ぐ事で、
それにまつわる過去の記憶や感情が呼び覚まされる現象の事を指しており、
フラッシュバックのような体験を起こします。

 

このプルースト効果は、脳と嗅覚との関係から説明できます。

 

人間の大脳は、大脳新皮質大脳辺縁系という2つの箇所があります。

 

大脳新皮質とは、実際に物事を考えたり、記憶したり、
分析的な思考や言語機能などの知的活動をつかさどる部分であり、
それに対して、大脳辺縁系とは、感情や食欲、性欲などの本能的活動や
情動をつかさどっている部分です。

 

そして、人間の五感のうち視覚や聴覚などの感覚は、
大脳新皮質を経由して大脳辺縁系へ到達するのに対して、
嗅覚だけは、嗅神経を介して、直接、大脳辺縁系につながるようになっています。

 

つまり、五感のうち嗅覚だけは、人間の中で最も原始的な脳である大脳辺縁系へ
直に到達する為、その時の感情や記憶と密接に関連づく事になります。

 

これを別の見方にすると、
嗅覚によってその人の感情を変えることもできるということになります。

 

例えば、最近人気のアロマテラピーなども
嗅覚によってその人の感情を切り替えようとしているわけです。

 

また、マッサージをする際に、植物の芳香成分を使ってマッサージする事で
気分のリラックスをはかり、自律神経の調節して、体調を整える事もできます。

 

人間の嗅覚とは、感情と結びつきやすい特徴があるんですね。

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