汗で悩んでいる人というのは、
もちろん多汗症だから悩んでいる人が多いのですが、
中には人並みの汗なのに、
多汗症だと思い込んでいる人もいます。
「自分は汗が多い。それが臭うから嫌われている」
と勝手に思いつめている人も少なくないといいます。
こうした人に対しては、
「あなたの汗は人並みですから、気にする必要はないですよ」
と説明しても納得してくれない場合も多いです。
汗の悩みは、なかなか他人と比較する事ができないので、
自分の感覚だけを頼りに判断してしまいがちですが、
それが間違って解釈されてしまうと、
自分自身で被害妄想的な汗をどんどんイメージしていく事になります。
こうした人には、汗や臭いで悩むようになったきっかけが、
それぞれあると思います。
「急いで電車に乗りこんだら、顔中に汗をかいてしまい、
それを周りのみんなが見て嫌な顔をした」
「友人に脇汗を見られて、それを馬鹿にされた」
といった、些細な出来事がきっかけとなっています。
このような場面は、生きていれば人生のうちで誰でも1回は経験するものですが
それを真正面からネガティブに受け止めてしまう人もいます。
その大きな原因は、内面の性格によるものがあります。
つまり、周囲の目を異常に気にする性格、
言い換えると自意識が強い性格ですね。
こうした性格の人は、多汗症でなくても
多汗症と思ってしまう傾向にあります。
また、それ以外にも、
自分の思ったとおりに物事が進まないことを、
無意識のうちに自分以外のものに責任転嫁してしまう性格の人も注意が必要です。
「自分の仕事の能率が上がらないのは、汗がたくさん出るためだ」
「失恋したのは手汗が大量に出て、それを嫌がられたからだ」
というような感じです。
汗というのは、その対処方法を学んでいないと、
自分では制御できないものと思ってしまうので、
汗に責任を押し付けて、自分は関係ないとしているわけです。
本当は仕事がうまくいかないのも、恋愛がうまくいかないのも
別の原因があるにも関わらず、それを認めたくないので、
汗を持ち出して、うまくいかない理由にしているんですね。
こうした性格の人も、多汗症でなくても多汗症と思ってしまう傾向にあります。